子宮頸がんの精密検査を受けることになった、29歳の女性。高校生の時、ワクチンに対する恐怖心から接種しませんでしたが、後悔があるといいます。接種の呼びかけは4月から再開されます。女性は「後悔する人生もある。考えるきっかけに」と願います。
■要検査…自覚症状ナシでも「不安」
「いろいろ考えなきゃいけないことが、いっぱいありすぎて…」
29歳の会社員、ともみさん(仮名)は、副業として立ち上げた下着ブランドの準備で、忙しい日々を送っています。「やりたいことやりながら生きているって感じです」
そのともみさんの元に、会社で受けた健康診断の結果が届きました。
「D、婦人科検診、要精密検査と(ありました)」とともみさん。子宮頸がんの判定で、精密検査が必要とされました。自覚症状はないものの、「不安というところは、やっぱりありますね」と話します。
■副反応に…高校生としての「選択」
ともみさんには後悔があります。「母親が『やっぱりあの時、ワクチンを打たせとけば良かった』ってすごい後悔してて。私も罪悪感というか…」
高校生の時、母親に子宮頸がんのワクチンを打つか尋ねられましたが、打ちませんでした。
「怖くて打てないというので、結局打たないって選択をしました。(その後)どんどん副反応で苦しんだ方々がメディアで取り上げられればられるほど、リスクしか見てなかったので」
ヒトパピローマウイルスへの感染が原因とされる子宮頸がん。ワクチンの定期接種は2013年4月に始まりましたが、接種後に不調を訴える報告が相次ぎ、国は2か月で接種の積極的な呼びかけを中止しました。
■医師、早期発見へ「定期検診を」
今年4月から、接種の呼びかけが再開されます。厚生労働省によると、ワクチンで50~70%、感染を防ぐことができます。スウェーデンの研究では、17歳までの接種で「子宮頸がんになるリスクが88%減少した」という結果もあります。
ともみさんは今回、取材を受けた理由について「打たない選択も1つの選択だと思うんですけど、『後悔する人生もあるよ』って提示できればなと。考える1つのきっかけになればいいかなと思っています」と話します。
精密検査のため、ともみさんは産婦人科クリニックへ向かいました。子宮頸部の組織を一部採取して診断されます。厚労省によると、要精密検査になった人のうち、子宮頸がんが見つかる人は2018年度で1.25%です。
医師は、早期に見つけるため、定期的な検診が重要だといいます。
約2週間後の結果を待つともみさん。「結果次第で今後どうなるかが決まるので。不安はずっとありますね。(がんじゃないことを)祈るばかりです」
(2022年2月3日放送『news zero』より)
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2023年6月16日 コミュニティ投稿